転職エージェントの断り方。断って申し訳ないと感じる必要はない


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転職エージェントに連絡を断れないまま、なんとなく読み飛ばし続けている——そういう状態に陥っている人を何人か見てきた。

「断れないから連絡のたびに憂鬱になる」という状態が続くと、転職活動そのものへの気力が削れていく。エージェントへの罪悪感と、転職への不安が混ざって、全体的にしんどくなる。

断ることへの抵抗感は自然だけど、それで消耗し続けることは必要ない。断り方を知っていると、エージェントとの関係が全体的に楽になる。

「連絡が多くて断りたいけど、なんか悪い気がして」「一度面談したからには続けないといけない気がする」「断ったら怒られそうで怖い」。エージェントを使ったことがある人が、こういう感覚を持ちながら対応に困っているケースは多い。

正直に言うと、断っていい。全然。


「断り方を聞いてもいいですか」という相談は、意外と多い。

断れないままメールを読み飛ばし続けることへの罪悪感と、断ることへの申し訳なさが重なって、どちらも取れない状態になっている。そのストレスが積み重なると、転職への意欲自体が下がってくる。断り方を知っていれば、それだけで楽になれる人がいる。

正直に言う。エージェントとの付き合いで一番大事なことは「選択権はこちらにある」という感覚だ。その感覚を持てると、断ることも、断わらずに続けることも、自分で選べるようになる。

断っていい場面

今は転職しないと決めた、というのが一番シンプルなケースだ。情報収集のつもりで話を聞きに行ったけど、今は動かない、となったとき。エージェントへの登録は転職の確約じゃないので、意思が変わったなら伝えるだけでいい。

紹介求人が希望と合わない場合も、断っていい。経歴や希望をちゃんと伝えたのに全然違う求人が来る、というのは普通にある。2〜3回伝えても改善されないなら、そのエージェントを使い続ける必要はない。

連絡頻度が多すぎるというのも立派な理由だ。転職意欲を確認する電話が週に何度も来るケースがある。こちらのペースを伝えても変わらないなら、はっきり伝えた方がお互いのために良い。

罪悪感の正体

エージェントにとって断られることは日常で、罪悪感を持つ必要はない。断りにくい理由の多くは「せっかく面談してもらったのに」という気持ちだと思うけど、それで消耗する必要はない。全員が成約するわけじゃないのは最初から分かっていて、それを前提にした仕事の設計になっている。こちらが罪悪感を持つ必要はない。

もう一つよく聞くのが「断ったことが転職業界に広まって、別のエージェントにも影響するんじゃないか」という不安。これはほぼない。エージェント間で個人の断り履歴が共有されるような仕組みはないし、そういった話も業界的に聞いたことがない。

具体的な断り方

メールか電話で伝えるのが基本だ。メールの方が相手も記録が残るし、こちらも「伝えた」という事実が残るのでおすすめしやすい。

文面はシンプルでいい。転職活動を一時停止する旨と、サービスの利用を終了したい旨を伝えるだけで十分だ。理由を詳しく説明する義務はない。

「またタイミングが来たら連絡します」という一言を添えると、相手も終わり方として受け取りやすい。「縁を切る」じゃなくて「今は終わりにする」という感覚で伝えれば、お互い気持ちよく終われることが多い。

断った後も督促のような連絡が来る場合は「すでにお伝えした通り、今は転職活動を停止しています」と繰り返せばいい。何度でも。それ以上に対応する必要はない。

断った後に「また使いたい」と思えるかどうか

断り方で、関係の終わり方が変わる。

「もう絶対使わない」という気持ちで強く断る人がいる。気持ちは分かる。しつこい連絡が続いていたり、希望と全然違う求人ばかり来ていたりすれば、そういう気持ちになる。

でも、転職市場は変わるし、自分のキャリアも変わる。今は使わないと判断したエージェントが、2年後には自分のキャリアに合ったサービスになっている可能性もある。だから「今は使わない」という終わり方の方が、感情的な終わり方より長い目で見て得だと思っている。

「またタイミングが来たら連絡します」という一言が、実は本当のことだったりする。転職市場は思った以上に縁のある業界で、以前断ったエージェントから良い求人が来ることもある。感情的な断り方をせずに済んでいると、そういうとき動きやすい。

キャリアコンサルタントとして正直に思うこと

相談に来る人が「エージェントの断り方が分からなくて、連絡のたびにしんどい」という状態でいることがある。その状態は消耗するだけで、転職活動そのものへの意欲まで下がっていく。もったいないと思う。

エージェントを断ることは、転職を諦めることじゃない。そのエージェントとの関係を終わりにするだけだ。合わないと感じたら変える、それだけの話だ。照れくさいけど、エージェントを「断れる」と分かるだけで、複数試してみようという気持ちになりやすい。

複数のエージェントに話を聞いてみて、相性が良いところを絞っていくのが、個人的には一番良い使い方だと思っている。断ることへの罪悪感が、その試行錯誤の邪魔をしているなら、それが一番もったいない。


断るのが怖いのは、たぶん相手のことを考えているからだ。それ自体は悪くない。でも、断れないまま連絡のたびに消耗し続ける方が、長い目で見てコストが高い。シンプルに「今は使いません」と伝えればいい。それが言えるようになると、エージェントとの付き合い方が全体的に楽になる気がしている。


断る練習をしておく

エージェントを断ることで、転職活動全体の主導権が戻ってくる。

「断れる」と分かった瞬間、エージェントとの関係が対等になる。それまで「申し込んでしまったから続けなければいけない」という義務感があったものが、「自分で選んで使っている」という感覚に変わる。

転職活動は、エージェントに「決めてもらう」ものじゃない。情報を集めて、自分で判断するもの。断れる感覚は、その自律性を保つために必要だ。「断っても大丈夫だった」という経験が、その感覚を作ってくれる。求人を一件断るだけでも、その感覚は積み上がっていく。

もう一つ、エージェントへの断り方が上手い人は、次の転職のときも使い方が上手い気がしている。

「断れる」という感覚を持っている人は、エージェントとの関係で主導権を持って動いている。「断れない」と感じている間は、無意識に受け身になる。提示された求人を受け取り続けて、合わないと思いながら断れないまま進んでいく。それがしんどい転職活動の原因になることがある。

断るスキルは、転職活動全体の主導権を持つためのスキルでもある。「この求人は希望と違うので、もう少し違う方向で探せますか」と言えるかどうかが、良い転職活動につながる。断ることへの苦手意識がある人は、まず小さい断りから練習してみるといいかもしれない。求人を一件断ることから始めてみると、「思ったより大丈夫だった」という感覚が積み上がっていく。断れるようになると、エージェントとの関係が変わる。それだけで、転職活動全体の空気が変わることがある。「断っても大丈夫」という感覚は、エージェントとの関係だけじゃなく、転職活動全体の自信にもつながる気がしている。断ることを恐れないで、自分のペースで使えるようになれば、転職活動は本来ずっと楽なはずだ。

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Syun

早稲田大学ラグビー部出身。大手外資系コンサルを経て、32歳でフリーランスのキャリアコンサルタントとして独立。サウナとルーティンをこよなく愛する。

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