夢を諦めた後、どうやって仕事と向き合ったか。アナウンサー全滅からの話
夢を諦めた後、仕事とどう向き合えばいいか。うまく割り切れない、自分だけ遠回りした気がする、これからどうすればいいか分からない——そういう感覚を持ったまま社会人になった人へ、正直に書きます。
アナウンサーになりたかった。本気で。
ミスコンも出たし、放送研究会にも入ったし、就活はそれ一本に絞ってた。当然みんなそうだろうって思ってたんだけど、周りの友達はちゃんと他も並行して受けてた。私だけちょっと、視野が狭かった。
結果、全滅。あっさり。
あのとき、なんか恥ずかしかったんですよね。夢を追っていた自分が滑稽だったというより、「本気でやって全部落ちた」っていう事実が正面から来て、しばらく気持ちの整理がつかなかった。
周りは「次どうするの?」「どこ受けるの?」って普通に聞いてくるんだけど、うまく答えられなくて。なんか、急にどこでもいいって気持ちになってた。就活をやり直しながら、「夢に向かって努力することが好きだったのか、アナウンサーという仕事自体が好きだったのか」すら、分からなくなってた。
夢が消えた後に残ったもの
就活をやり直して、大手メーカーに入った。正直なところ「受かったから入った」くらいの感覚で。
でも、アナウンサーの夢が全滅したことで、逆に一つ気持ちが変わったことがあった。
「人に選ばれる仕事じゃなくて、自分の力で稼げる仕事がしたい」という気持ち。
アナウンサーって、結局選ばれる仕事じゃないですか。自分がどれだけ頑張っても、採用する側に決定権がある。あの全滅で、そういう構造がちょっとしんどくなった。営業って、自分が動いた分だけ結果が出る。その単純さが、あのときの私にはちょうど良かったのかもしれない。
最初は全然楽しくなかった
とはいえ、最初は向いてないと思ってた 笑
入社2週間でメールの件名を空白のまま送って、3ヶ月目には大口顧客との商談でメモを忘れて上司に激怒されて、帰りの電車で泣いた。「アナウンサー目指してた私が、なんでこんなことやってるんだろう」って思った夜も正直あった。
でも、チームの人たちがよかった。怒る上司もいたけど、フォローしてくれる人もいて。先輩が「最初は誰でもこんなもんだよ」って言ってくれたその一言で、あーもう少しやってみようって思えた。
1年くらい経ったとき、お客さんから「あなたに相談して良かった」って言葉をもらったことがあった。そのとき初めて、あ、これが好きかもって思った。アナウンサーみたいにスポットライトは当たらないけど、目の前の人に「良かった」って思ってもらえる仕事だと気づいた。
アナウンサーを目指してたころは「どう見られるか」で動いてた気がする。でも営業をやってみて、「この人の役に立てたかどうか」を毎日気にするようになった。そのほうが、なんか自分らしかった。夢の形は変わったけど、「人と関わりたい」という根っこはずっと同じだったのかもしれない 🌿
就活失敗を人に話せるようになるまで
アナウンサーの就活で全滅したこと、しばらく人に言えなかった。
「アナウンサー目指してたの」と言うと、「そうなんだ、なんで受からなかったの?」と聞いてくる人がいる。悪意はないと思う。でも、その質問に答えるたびに、当時の悔しさが少し戻ってくる感覚があった。
言えるようになったのは、営業で「あなたに相談してよかった」という言葉をもらえるようになってから、だと思う。今の仕事に手応えが出てきてから、過去の失敗が「今の私を作った話」に変わった気がした。失敗を「笑って話せる」状態になるには、今の自分に少し自信が必要なのかもしれない。
今は面接で「アナウンサーを目指してたんですね」と言われたら「はい、全滅しました」ってわりと普通に言える。むしろそこからどう転換したかの方が話しやすくなってた。夢が叶わなかったことが、今の私の一番の自己紹介になってる気がして、なんかちょっと不思議な感じもする 😊
大手からスタートアップへ転職したとき、また迷った
大手メーカーで3年働いて、スタートアップへ転職することにした。このときも「夢を諦めたとき」と少し似た感覚があった。
大手の仕事は悪くなかった。安定してたし、チームの人たちもよかった。でも「自分じゃなくていい感じ」が抜けなくて、ずっとどこかがもやもやしてた。アナウンサーを目指してたときの「スポットライトを浴びたい」という気持ちとは全然違うんだけど、「誰かにとっての○○さんでいたい」という根っこの部分は同じだった気がする。
転職を迷ってたとき、友人に相談したら「アナウンサーで全滅したのに、また挑戦するの?」って言われたことがある。悪意はなかったと思う。でも、そのときちょっとムっとした。失敗した経験があることと、次の挑戦を抑制することは、別の話じゃないかって。
スタートアップへの転職、最初は年収が下がった。それも分かってて転職した。それでも行こうと思ったのは、「自分がいることで動く場所」に行きたかったからだと思う。あのアナウンサー全滅から気づいた「選ばれる仕事から自分で稼ぐ仕事へ」という感覚が、転職を後押ししてくれた面がある 🌱
夢を諦めた後、仕事はどう変わったか
正直に言うと、夢を諦めたことで「仕事に何を求めるか」がシンプルになった。
キラキラした職業名じゃなくて、目の前の人との関係の中に意味を見つけられるかどうか。アナウンサーを目指してたころは「仕事の見え方」ばかり気にしてた。スタートアップに転職してからは、お客さんと直接やりとりしながら「この人の役に立てたか」という手応えを毎日感じられるようになって、それが今の仕事を続ける一番の理由になってる 🙌
夢を諦めたとき、しばらく自分の軸がなくなった感覚があった。でも今思えば、あの全滅がなかったら「誰かに選ばれること」をずっと目指してたかもしれない。自分の足で稼ぐことの面白さに、気づけなかったかもしれない。
今でも「夢」って言葉が少し怖い
これは余談みたいな話なんだけど。
「夢は何ですか」って聞かれると、今でも少し考えこんでしまう。「夢を持とう」「夢に向かって頑張れ」という言葉って、ポジティブな意味で使われてるけど、私はそこに少し複雑な気持ちを持ってしまう。
アナウンサーという夢が全滅した後、しばらく「夢を持つこと」自体が怖くなった時期があった。また全力で動いて、また全部ダメだったときのことを想像すると、夢を持つ前から怖くなってた。
今はちょっと変わって、「夢」というより「今夢中になってること」を積み重ねる感じが好きになった。遠い目標じゃなくて、半年先くらいに「これをやってみたい」というものを持ち続ける感じ。お客さんに「あなたに相談してよかった」と言ってもらえる場面を増やしたい、という感覚がいまの私の「夢中」な気がする。
「夢が叶わなかった後、どうしたらいいか」って聞かれると、正直「時間が経てば変わる」としか言えないんだけど。ただ、夢が消えたところが終わりじゃなかったな、とは今は思ってる。あの全滅が、今の私の出発点だった気がしてる ☕
夢を諦めた後って、しばらく「なんのためにこれをやってるんだろう」という感覚が続く。私の場合は半年くらい続いた。仕事はしてるんだけど、どこか他人ごとな感じがあって。
それが変わり始めたのは、仕事の中で「あ、今この人の役に立てた」という瞬間を実感してからだった。アナウンサーへの夢とは全然違う形だったけど、「人と関わる仕事がしたい」という根っこの部分は同じだって気づいた瞬間があって。夢が消えても、自分が大事にしてたものは消えてなかった。
夢を諦めた後に何をしたかより、「自分が大事にしてたものが何だったか」を時間をかけて確認できたことが、今の仕事につながってると思ってる。そこに気づくまでに時間がかかるのは仕方ない。急がなくていい。諦めた後の時間も、ちゃんと意味がある 🌱