仕事でコントロールできないことに、ずっとエネルギーを使っていた話


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仕事で疲れる理由って、自分でコントロールできないことに全力を使ってたからだったと、あとから気づいた。

上司がどう評価するか。お客さんがどんな反応をするか。同期が自分をどう思っているか。全部、どうにもできないことだった。


大手にいたころ、報告のたびに心拍が上がる時期があった。「また怒られるかも」という予感が、仕事中の基準になっていた。怒られない動き方を先に考えてから動く、という癖がついていた時期。

一日の始まりが「今日は上司の機嫌はどうだろう」から始まってた気がする。それが、ものすごくエネルギーを食ってた 😶

自分の「影響の輪」を意識したことがなかった

転職して少し経ったころ、『7つの習慣』(スティーブン・コヴィー)を読んだ。

「影響の輪」と「関心の輪」という考え方が出てくる。自分が影響を与えられることと、関心はあるけど自分では変えられないことを分けて考える、という話だった。

読みながら「あ、私ずっと関心の輪に全力を使ってた」と思った。上司の機嫌、お客さんの反応、評価のされ方——全部、自分が直接コントロールできないものだった。でもそこにエネルギーを注いでいた。一方で、自分の準備、提案の質、お客さんへの連絡の丁寧さ——本当に自分で変えられるものへの意識が薄くなってた 📖

コントロールできないことに意識を向け続けるほど、消耗が増える。コントロールできることに集中するほど、動きやすくなる。シンプルな話なのに、当時の自分にはそれが見えていなかった。

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「課題の分離」と重なった

同じ時期に読んでいた『嫌われる勇気』(岸見一郎・古賀史健)に、「課題の分離」という考え方が出てくる。

自分の課題と他者の課題を分ける。相手がどう感じるか、どう評価するかは「相手の課題」であって、自分がコントロールできる領域ではない、という話。

影響の輪と課題の分離は、言葉は違うけど根っこが同じだと思った。自分が変えられるものに集中して、変えられないものへの執着を手放す。それが両方の本で言われてることだった。

うまく言えないけど、二つの本が頭の中で繋がったとき、「あ、これは私が長い間できていなかったことだ」と気づいた 🌿

怒られることへの「備え」が変わった

この考え方を意識するようになってから、少しずつ動き方が変わった。

上司の機嫌を読むのに使っていたエネルギーを、「今日の商談で何を一番大切にするか」を考えることに使うようになった。相手がどう反応するかは分からない。でも、自分がどんな準備をしていくかは選べる。

怒られることへの怖さがゼロになったわけじゃない。でも「怒られた場合に何をするか」より「今できる準備を尽くしたか」を考えた方が、当日の動きが変わった。結果が同じでも、プロセスへの関わり方が変わると、消耗度が違う気がした。

コントロールできないことを「手放す」練習

頭では分かっても、実際に手放すのは難しかった。

お客さんの反応が気になって夜中に考えてしまう。提案を断られた後、「あの一言が余計だったかな」とループする。そういう癖はなかなか抜けなかった。

少しずつ効いてきたのは、「これは自分の課題か、相手の課題か」を意識的に問いかける習慣をつけたこと。商談後にぐるぐるし始めたとき、「この心配、私が変えられることか」と一度立ち止まる。変えられないなら、考えても何も変わらない。それを確認するだけで、ぐるぐるの時間が少し短くなってきた。

完璧にはできない。今でもぐるぐるする夜はある。ただ以前みたいに、出口のないところで何時間も消耗することは減った気がしてる 😶

影響の輪は、広げていくもの

もう一つ印象的だったのが、「影響の輪に集中していると、影響の輪自体が少しずつ広がっていく」という話だった。

自分が変えられることに丁寧に取り組んでいると、やがて影響を与えられる範囲が広くなる。逆に関心の輪ばかり気にしていると、影響の輪は縮んでいく。

チームリーダーになってから、それを実感することが増えた。メンバーの成長に気を配り、自分の言葉と行動を丁寧にしていくことで、少しずつ「この人に相談してみよう」と思ってもらえる機会が増えてきた。それは上から押し付けたものじゃなくて、影響の輪を地道に広げてきた結果だと思ってる 🌱


コントロールできないことを気にしすぎて疲れているなら、一度「これは自分の課題か」と問いかけてみるのが入口かもしれない。答えがノーなら、そこに使っていたエネルギーを別のところに向けてみる。それだけで、少し動きやすくなる気がしてる。

「主体的に動く」の意味が変わった

影響の輪を意識するようになってから、「主体的に動く」の意味が変わった気がする。

以前の私にとって主体的というのは、「積極的にいろんなことに手を出す」みたいなイメージだった。でも今は違う。自分がコントロールできることに意識を絞って、そこに丁寧に取り組むことが「主体的に動く」だと思ってる。

お客さんの反応は変えられない。でも提案前の準備の質は変えられる。上司の評価は変えられない。でも報告の仕方やタイミングは変えられる。評価結果は他者の課題だけど、評価される行動をとるかどうかは自分の課題。その切り分けが少しずつできてきた。

スタートアップに来てからは、「自分で動かないと何も起きない」環境に置かれた。最初はそれが怖かったんだけど、今は影響の輪の考え方と相性がいいなと思う。大手のときより明らかに、自分がコントロールできる範囲が広い。だからこそ、そこに集中する意味がある。

後輩に伝えてみた

チームリーダーになってから、後輩が「お客さんの反応が気になって」「上司にどう思われてるか不安で」と話してくれることが何度かあった。

そのとき、影響の輪の話を自分の体験と一緒にするようにしてる。「その心配、変えられるものか確認してみて」という一言から始める。答えがノーなら「じゃあ変えられる準備に時間を使おう」に切り替える話をする。

たとえ単純に聞こえても、問いかけ自体が頭の切り替えになるみたいで、「言われてみたらそうですね」と気持ちが少し楽になった後輩を何度か見てきた。自分が大手時代に一番欲しかった言葉を、今は渡せてる気がしてる。あのころしんどかった経験が、ここで使えてる 🌿


コントロールできないことに全力を使い続けると、じわじわ消耗していく。それに気づくのに、私は数年かかった。でも気づいてから動き方が変わったから、遅すぎたとは思ってない。いつ気づいても、遅くはない気がしてる。

「変えられないこと」と「変えられること」を書き出してみた

あるとき、ちょっとした試みをしてみた。

頭の中でぐるぐるしていたことを紙に書き出して、「自分で変えられる」「変えられない」に分けてみた。やってみると、ぐるぐるの大半が「変えられない」側に入った。上司の気分、お客さんの予算状況、会社の評価制度——どれも自分ではどうにもならないものだった。

でも「変えられる」側にも、ちゃんとあった。提案資料の精度、連絡のタイミング、商談前の情報収集の深さ。そこに意識を戻すと、なんか気持ちが落ち着いた。漠然と不安だったものに輪郭がついた感じで。

書き出すのは5分もかからない。でも頭の中だけで考えていると、コントロールできないものとできるものが混ざったまま全部が重くなる。分けて見るだけで、少し整理できる気がする。

これ今でもしんどい時期にやる。完全に解決はしないけど、「今日自分にできることは何か」だけに絞ると、少し動ける気がしてる 🌱

Yuki

このサイトの編集リーダー。アナウンサーを目指した過去を持つ29歳。大手メーカーからスタートアップへ転職した現役営業職。休日はカフェで充電しながらキャリアについて発信中。

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