頑張るほど空回りしていた話。スランプで自分のやり方を失っていたとき


数字が落ちていた時期、頑張れば頑張るほど空回りしていた。件数を増やしても、アポを入れても、手応えが一向に戻ってこなかった。「なんでだろう」とは思ってたけど、当時はそれを深く考える余裕もなくて、ただ増やし続けてた。

焦って増やした営業は、別の営業になっていた

私の営業は、基本的に「聞く」から入る。

初回でいきなり提案するんじゃなく、まず相手が何に困ってるかを聞いて、覚えておく。次に会ったときに「前回ご相談されていたこと、その後どうなりましたか」が言えること。それが私の一番の得意だったし、それで信頼を積み上げてきたと思ってた。

件数を増やし始めたとき、気づいたらそれができなくなってた 😶

「次に会えるかもわからない」と思い始めると、一回で前に進めようとする。相手がまだ話してるのに、頭の中では「どうすれば決まるか」を先に考えてる。笑顔で聞きながら、全然聞いていない状態。その感覚、商談中ずっと気持ち悪かった。

何件やっても手応えが戻らなかったのは、今思えば当然だった。自分の営業じゃないものをやってたんだから。

しんどかったのは、数字じゃなくてそっちだった

数字が落ちていること自体は、つらかった。

でも後から振り返ると、「数字が戻らないこと」より「自分のやり方じゃない感じで毎日働いてること」の方が、もっとしんどかったと思う。商談から帰るたびに、達成感じゃなく消耗だけが残る感じ。「なんで今日もこれをやったんだろう」みたいな感覚が少しずつ積み重なっていった。

でも止められなかった。止めたら余計に数字が落ちると思ってたから。

一個だけ、変えなかったこと

そのなかで一個だけ、守ってたことがある。

「嘘はつかない」こと。

自分に合わないと感じたプランは、相手にそう言う。「正直に言うと、今のご状況にはこちらの方が合ってるかもしれないです」って。件数を増やして浅い営業をしてた時期も、これだけは変えなかった。変えたくなかったというより、ここまで変えたら本当に終わりだと思ってたから 🌿

後から考えると、それだけが「私の営業」のまま残っていた部分だった。


立て直しのきっかけは、件数じゃなかった。ある日、半年ぶりに既存のお客さんに「前回のお話、その後どうなりましたか」と一件だけ連絡した。返ってきたメッセージは短かったけど、あのとき少しだけ、自分の場所に戻ってきた感じがした。

頑張るほど空回りするとき、やり方が変わってること自体に気づかないことが多い。疲れてるから消耗してるのか、自分らしくないことをしてるから消耗してるのか、区別がつかなくなってくる。

今も、調子が落ちてくると「あ、聞く前に考えてるな」と気づく瞬間がある。そのたびに、一件だけ「聞くだけ」の連絡をしてみてる 🌱

Yuki

このサイトの編集リーダー。アナウンサーを目指した過去を持つ29歳。大手メーカーからスタートアップへ転職した現役営業職。休日はカフェで充電しながらキャリアについて発信中。

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